秋の風習といえば、月見。
この時期は目玉焼きの加わった「月見バーガー」などのCMを目にすることもあるかもしれませんね。
「中秋の名月」や「十五夜」といった月の見ごろのタイミングも有名ですよね。
中秋の名月とは
美しい月の代名詞の「中秋の名月」。
この月は、旧暦の8月15日の夜に見える月のことを言います。
なぜ、中秋の名月が美しいのか、その理由は主に２つあります。
それは「高さ」と「空気」です。
1．高さ
冬に近づくほど月は高い位置を通ります。その分小さく見えるようになります。
地上に近いと埃などで月の明るさが霞んでしまいます。
その間、ちょうどいい高さ＝大きさで見えるのがこのタイミングということです。
２．空気
秋の空気は、春夏よりも乾燥しています。
乾燥しているということは水分が少ないということ。
お風呂に入っていると湯気で周りが見にくくなりますよね。
霧や靄も同じです。
乾燥していることで空気が澄みわたって、夜空に月の姿をくっきりと見せてくれるのです。
この「高さ」と「空気」のバランスがちょうどいい季節が秋なのです。
「十五夜」との違い
ちなみに「中秋の名月」と「十五夜」の違いですが、
中秋の名月は、「旧暦の8月15日の夜に見える月」。
十五夜は、「旧暦の新月の日から数えて15日目の夜」のことを言います。
まず、「月」と「夜」の違いがあります。
そして、十五夜は「毎月」あるのです。
しかし、特に美しいこの時期の新月から15日目の夜を一般的に「十五夜」と呼ぶようになりました。
2024年の中秋の名月は
2024年の中秋の名月は「9月17日」の夜の月です。
ちなみに「十五夜」は「9月18日」です。
1日ズレていますね。
去年など近年は同じ日が多かったのですが、
今年は中秋の名月の翌日が十五夜になっています。
月見を楽しむ
月見の楽しみ方といえば、月見団子や月見酒といったものが一般的です。
月が満ちた姿に見立てた丸い団子は豊穣の願い、感謝、健康、幸福を表したもの。
この時期の月見酒でオススメなのは、「ひやおろし」。
各酒蔵から出てくる秋の風物詩ともいえる「ひやおろし」とは、
冬に搾られた日本酒を夏を越えて秋まで貯蔵して出荷される日本酒です。
その特徴は、
・火入れは春に一度だけで、フレッシュな味わいが楽しめる。
・貯蔵庫で夏の期間寝かせるため、程よく熟成されている。
・香りも落ち着いており、味わいのカドが取れ、まろやかな丸みを帯びている。
でこの時期ならではの味わいです。
また、中秋の名月は、里芋やサツマイモといった芋の収穫の時期でもあるため、「芋名月（いもめいげつ）」と呼び、里芋やサツマイモをお供えして豊作を祝う風習が残る地域もあります。
あなたはどう美しい月を楽しみますか？
天気の良い夜はぜひ夜空を見上げてみてくださいね。
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